プレスリリース
 

平成22年11月 1日

独立行政法人 森林総合研究所
 
スギの落葉はコナラやマツより、大気中の窒素をたくさん固定する
-スギ林の生産性の持続的発揮に重要-
 

ポイント

 ・ スギの落葉の分解において活発になる窒素の固定が、コナラやアカマツの落葉分解においてはわずかにしか見られず、スギに特異的な現象であることを明らかにしました。

 ・ スギ林の生産を維持するには、窒素などの養分供給が維持されることが重要です。

 ・ 今後、落葉の窒素固定がスギ林の成長にどの程度寄与しているかを評価していきます。

 
 
概要

  スギ落葉の分解過程における窒素固定活性が、コナラやアカマツのそれと比べて、50倍以上高いことを初めて明らかにしました。 窒素固定は森林へ養分を供給する経路の一つです。他の樹種の森林に比べてスギ林では、落葉分解における窒素固定が養分供給経路としての役割の大きさが示唆されます。スギ以外の林地においても、スギ落葉の窒素固定が高かったことから、スギ落葉は、様々な森林の生産性維持と持続的利用にも活用できることがわかりました。今後は、森林の生産性を持続的に発揮させるため、スギ落葉における窒素固定上昇の要因解明とスギ林の総窒素供給量への窒素固定の寄与率を評価していきます。


  予算:森林総合研究所一般研究費
       「土壌・微生物・植物間の物質動態に関わる生物・化学的プロセスの解明」
       「遺伝情報に基づいたツキノワグマ保護管理ユニットの策定」


プレスリリース全文:  スギの落葉はコナラやマツより、大気中の窒素をたくさん固定する(PDF:262KB)

本成果の掲載論文

タイトル: Nitrogen-fixing activity in decomposing litter of three tree species at a watershed in eastern Japan
          (東日本の小流域での3種の樹木の落葉分解における窒素固定活性)


著    者:Yamanaka, T., Hirai, K., Aizawa, S., Yoshinaga, S., and Takahashi, M.
          (山中高史(森林微生物研究領域)、平井敬三(東北支所)、相澤州平(北海道支所)、吉永秀一郎(九州支所)、高橋正通(企画部))


掲載誌:Journal of Forest Research(日本森林学会英文誌:日本)16巻(2011 年2月)Online は公表済み
          doi:10.1007/s10310-010-0201-1(外部サイトへリンク)

 

お問い合わせ

独立行政法人 森林総合研究所 理事長 鈴木和夫
研究推進責任者
      森林総合研究所 研究コーディネータ 加藤 正樹
研究担当者
      森林総合研究所 森林微生物研究領域 根圏共生担当チーム長 山中 高史
広報担当者
      森林総合研究所 企画部 研究情報科長 荒木誠
              電話番号:029-829-8130 FAX番号:029-873-0844

 

 

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